アルミ加工の基礎知識【アルミ切削加工メーカー】
アルミニウム合金は比強度に優れた金属です。番手ごとに多様な特徴があり、ジュラルミンと呼ばれる強度を高めた種類もあります。それぞれの番手の特徴をおさえることが最適な材料選択に繋がります。この記事ではアルミニウム合金の特徴と種類を解説します。
金属加工のワンポイント講座
onepoint
切削加工で部品を製作する際には、部品を使用する環境、要求される性能によって、材料選定の段階で金属にするかプラスチックにするかの選択肢があります。材質の特性を理解することで、部品に求められる条件を満たしつつコストの低い材料を選択することができます。
一概に金属とプラスチックといっても材料によって特性は大きく異なります。この記事では金属加工とプラスチック加工を比較した際のしたメリット・デメリットを挙げていきます。
金属は材料そのものが樹脂に比べて機械的強度が高い特徴があります。
そのため強度が求められている場所には金属が選択されることが多くなります。
また、必要に応じて熱処理を加えることでさらに強度や靭性を持たせることができます。
プラスチック材料だとスーパーエンジニアリングプラスチックなどを除きほとんどが100℃未満の耐熱温度ですが、金属材料は例えばアルミだと約600℃、鉄で約1200℃、ステンレスで約1400~1500℃と融点が高いので高温下環境での使用に適しています。
なお融点の低いプラスチック材料は、その分自由な成型加工が可能です。
一般的なエンジニアリングプラスチックなどと比較すると体積あたりの材料コストは比較的安価です。
しかし銅やA7075などのアルミ、特殊鋼などの例外も存在します。
同時に切削加工品は、加工性の良さや難易度といった加工コストも検討する必要があります。
材料代だけで単純比較するとトータルコストが上がってしまうこともあるため、形状を考慮した材料選定もコストを管理するためには重要な要素です。
逆に、加工形状が比較的簡単であるほど、材料費のウェイトは大きくなるので、材料でのコスト比較が有効になります。
切削加工を行う際、刃物と材料の摩擦により熱が発生します。
その熱が影響して材料に歪みが生じることがあります。
プラスチック材料は熱によって変形しやすく、線膨張係数(熱による膨張収縮)が高いため、温度変化による寸法変化が起こりやすい特徴があります。
金属材料は樹脂と比較すると線膨張係数が低く、熱による変形が少ないため寸法精度は安定しやすいです。
金属材料は導電性の材料なので、ワイヤー加工や放電加工での加工が可能です。
反面、電気を通すという性質は絶縁性が必要な場合はデメリットにもなる可能性があります。
金属とプラスチックを比べると、金属の方が硬いので、樹脂ほど工作機械の送りを速くすることはできません。
加工内容や材質によっては刃物回転数の上げられる工作機械や剛性の必要なマシニングを使用する必要があります。
刃物の摩耗もその硬度や材料特有の性質により大きくなるので、樹脂よりも刃物の消耗を考慮しないといけません。
プラスチックだと錆が発生することはありませんが、金属材料は素地の状態だと腐食が進みます。
錆びにくいアルミやステンレスも、決して錆びないわけではないので条件次第で腐食が進んでしまいます。
こういった腐食を防ぐために、金属材料には人工的に表面処理(メッキや塗装、封孔処理、表面改質など)を行う必要があります。
薬剤への耐性もプラスチック材料程ではありません。
家庭用など日常多くみる容器がプラスチックを採用しているのも、これが理由の1つです。
金属材料はプラスチックに比べると比重が高いものが多いです。
一般的なプラスチックと比べても同じ体積だとアルミでも約2倍、鉄だと約6倍程の重量があります。
重いということは、それだけ部品や装置の重量を増やすことになるので、搬送コストや動力エネルギーが必要になります。
同じ切削加工でも、切り傷などのリスクはプラスチックに比べて重さと硬さのある金属の方が比較的大きいです。
同じように部品を取り扱うユーザー様においても同じリスクがあります。
その為、鋭角となる箇所は面取り、バリ処理などの加工が必要な場合もあります。
Point
金属で部品を製作するメリットは、機械的強度や、耐熱温度が高い材質を選ぶことができることです。
強度が高い材質である反面、樹脂・プラスチックと比較すると加工条件が悪くなるので加工費が高くなる傾向にあります。
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