アルミ加工の基礎知識【アルミ切削加工メーカー】
アルミニウム合金は比強度に優れた金属です。番手ごとに多様な特徴があり、ジュラルミンと呼ばれる強度を高めた種類もあります。それぞれの番手の特徴をおさえることが最適な材料選択に繋がります。この記事ではアルミニウム合金の特徴と種類を解説します。
金属加工のワンポイント講座
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純チタンの比重は4.51で、同体積での重さが鉄の6割程度と比較的軽い金属です。モリブデンなどの金属を添加したチタン合金は、金属材質の中でも強度・耐食性に優れ、より厳しい条件の部品に使用されます。生体親和性が高く熱伝導性が低い性質から、医療用の器具やキャンプ用品などにも利用されています。金属加工においては切削加工の難易度が高い難削材に分類されます。チタンの特徴は主に以下の5つです。この記事ではチタンの特徴と加工上の注意点を紹介します。
チタンは軽く高強度で外観が良く、優れた特徴の多い金属です。強度面や耐食性の強さなど他の金属よりも優れている面が多く、機械部品や食器やまな板などの生活用品の素材としても使用されています。チタンには純度が99.999%以上の純チタンと、モリブデンなどの他の金属を添加したチタン合金があります。チタン合金は純チタンよりも強度や耐食性などが強化された非磁性の金属です。
チタン合金は軽い金属で、同体積当たりの重量はステンレス鋼の3分の2、銅の2分の1程度です。軽い金属の代表であるアルミニウム合金と比較すると1.6倍程度の重量です。
チタン合金 | ステンレス鋼 | アルミニウム合金 | 銅 | |
---|---|---|---|---|
比重 | 4.43 | 7.6~8.1 | 2.6~2.8 | 8.9 |
チタン合金との比較 | – | 約1.8倍 | 約0.6倍 | 約2倍 |
チタン合金は比強度が高く、ステンレス(SUS304)の約3倍あります。600℃の温度域まで他の金属素材よりも優れています。
純チタン | チタン合金(6AL-4V) | ステンレス(SUS304) | アルミニウム合金(A5052P) | 銅 | |
---|---|---|---|---|---|
引張強度(N/mm2) | 393 | 999 | 588 | 212 | 213 |
比強度 | 87.1 | 225.5 | 74.4 | 75.7 | 23.9 |
チタンは耐食性に優れ、特に海水に接触する環境に強い金属です。これはチタンの表面に形成される、酸化チタンの皮膜が強固であることにより、特に塩素イオンに対して優れた耐食性を発揮するためです。同じく耐食性の高いステンレスよりも海水中での耐食性に優れています。
チタンが耐食性に優れる理由には、この金属が極めて化学的に活性であることが関係しています。チタンは酸素に触れると酸化し、一度酸素と結合すると、酸素を分離するのがとても難しくなる性質があります。表面に薄いチタン酸化物の皮膜(不動態皮膜)ができることで、皮膜が周りの環境からチタン本体を保護する役割をします。この強固な皮膜が、錆や腐食環境に強い理由です。
チタン合金は毒性がなく、生体親和性の高い金属です。金属アレルギーを起こしにくく、医療機器や体内に埋め込む器具にも使用されます。骨と拒否反応を起こすことなく結合できるという他の金属にはない特徴があります。
チタン合金は熱伝導率が約7.5w/m・Kと低く、熱の移動が起きにくい金属です。同じく熱伝導率が低いステンレス(SUS304)の半分です。
純チタンはJIS1種・2種・3種・4種と分かれます。1種が最も柔らかく、2種、3種、とより硬くなります。純度は1種が最も高く2種、3種、4種となるにつれて低くなります。また、航空機などに使われることが多いJIS60種(64合金)は非常に強度が高い反面、加工が難しいという問題点があります。この加工性の問題に着目して開発されたのがβ系の15-3-3-3合金などであり、64合金とほぼ同等の強度を持ちながら、冷間での加工性は64合金より優れています。
チタンはステンレスと同じ体積で比べると3分の2程度の重量です。軽く運搬しやすいため加工がしやすく、輸送コストを下げることもできます。金属を素材にして作る装置は、大型化すればそれに伴い重量も大きくなります。そのため重量によっては2階以上の建物に設置することが困難になることもあります。そのような場合にチタン加工で部品を軽量化することができます。
金属は基本的に空気中で酸化していきます。チタンは空気中の酸素と反応して表面に酸化皮膜が形成され、それ以上の反応が起こりません。この酸化チタンの皮膜が強固であるため、海水中での使用もステンレス以上の耐食性を発揮します。
チタンは毒性がなく、金属アレルギーが起きにくい金属であるため、人体に接触する場面にも使用することができます。チタンが空気中の酸素と反応して表面に生成する酸化チタンは抗菌性が高く、食器などの素材としても優れています。
チタンは耐食性、耐熱性、比強度に優れた素材です。しかし、それらの優れた特性が原因となり、切削工具寿命が短くなるため、チタンは難削材に分類されます。チタンの切削加工時に起こりやすい問題は以下の4つ挙げられます。
当社ではチタン合金のような難削材も、以下の加工事例のように様々な形状に加工することができます。
METAL SPEEDのサービス内容は?
METAL SPEEDは、金属材質の切削加工メーカーです。試作・量産・追加工など、必要な部品の製作を1個から承ります。見積・加工依頼はCADデータ、PDF図面から承ります。図面がない場合はCADデータの作成から承りますので、ご相談ください。
加工最大サイズは?
チタン合金の最大加工サイズは角物で700×400×150mm、丸物で最大経Φ300、最大長さ500Lです。加工条件によって多少前後する場合があるので、予めご了承ください。
対応ロット数は?
単品1個から、1000個の量産が当社の得意領域です。品目数は無制限です。
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加工の見積に必要な情報は?
お見積りにはCADデータと材質・数量・希望納期の情報が必要です。必要な表面処理・熱処理もあれば記載頂くと正確な見積りができます。CADデータは3Dと2Dのどちらでも見積り可能ですが、3D-CADデータでの見積が最もスムーズです。また、CADデータがない場合はPDF図面からも見積可能です。
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