ステンレス加工の材料選択|ステンレス鋼の選択に必要な情報を紹介
ステンレス鋼には様々な種類があります。用途や形状によって適切な鋼材を選択することでより低コストで長持ちする部品を製作することができます。この記事ではステンレス鋼材の材料選択の参考として、代表的なステンレス鋼の特徴を解説します。
金属加工のワンポイント講座
onepoint
HPM38はSUS420J2を改良した13Cr系含Moのステンレス鋼です。日立金属工具鋼株式会社様のブランド鋼材で、金型用鋼として用いられています。プリハードン状態で出荷されるため切削後に熱処理する必要が無く、コストを抑え納期を短縮することが可能です。性能面ではSUS420J2以上の耐食性があり、錆が生じないので金型の保管、管理面で優れています。
また、鏡面仕上性が非常に優れています。プラスチック成型用金型鋼材に要求される鏡面性・被加工性・耐食性など、製品や樹脂に対応する特性を備えています。
HPM38は主に精密プラスチック成型用金型鋼材として用いられます。一般的なSC系の鋼材のように、耐久性を向上させるための切削後の焼き入れ焼き戻し、その後の研磨仕上げを行う程度までには性能を必要としていない場合に使用されます。中程度に焼き入れ焼き戻し処理がされた状態で出荷される鋼材なので、そのままの状態で切削加工ができます。
そのためコスト面に優れ、焼き入れ焼き戻し後の歪みが小さく、寸法変化が微細な為、精密な金型に適しています。
透明品成形型、難燃樹脂成形型、難燃剤添加樹脂用などHPM38が使用される金型は多岐に渡ります。
C(0.4%),Si(0.4%),Mn(0.4%),Cr(13.5%),Mo(0.6%)
プリハードン:29~33HRC
焼入焼戻し:50~55HRC
RT~100℃(*10-6/℃):10.4
RT~200℃(*10-6/℃):11.1
RT~300℃(*10-6/℃):11.5
RT~400℃(*10-6/℃):11.8
20℃(Mpa):1910
伸び(%):13
絞り(%):35
0.2%耐力(Mpa):1620
20℃(W/(m・K)):22.1
100℃(W/(m・K)):25.5
200℃(W/(m・K)):26.7
300℃(W/(m・K)):28.5
400℃(W/(m・K)):29.6
メタルスピードではHPM38について材料手配から熱処理、加工、溶接まで一貫して承ります。また、HPM38のような各種改良材の金属加工も、他の材質同様、1個からの小ロット・短納期で対応可能です。
Point
HPM38はSUS420J2を改良したステンレス鋼です。
プリハードン状態で出荷されるため切削後に熱処理する必要が無く、コストを抑え納期を短縮することができます。
錆が発生しにくいので保管、管理面で優れており、金型などに使われます。
フライス・マシニング加工、旋盤加工など様々な加工に対応しております
アルミ加工、ステンレス加工、金属加工はメタルスピードにお任せください。
短納期で高品質の金属加工部品を大阪・東京より全国へお届けします。
このサイトはアルミ加工やステンレス加工などの金属加工の情報をまとめています。金属部品の切削加工を中心に、設計や加工のご相談も承っています。不明点などある場合はお気軽にお問い合わせください。
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